第35回OBAMA若狭マラソンenjoyガイド
OBAMA若狭マラソン大会は、福井県の西部に位置する小浜市で開催される。「小浜」よりも「OBAMA」と表記したほうが、最近ではおなじみかもしれない。発音が同じということで米大統領選挙に立候補したバラク・オバマ氏を応援しようと市民グループ「オバマを勝手に応援する会」が発足。OBAMAまんじゅうを商店街で販売するなど企画を次々打ち出し、国内外の多くのメディアに取り上げられ一躍知られるようになった。また、NHK連続テレビ小説で上方落語家を目指して奮闘する姿が描かれたドラマにちなみ、商店街では上方落語の寄席が定期的に開かれている。
同市は若狭湾に面しており、水産業で一夜干しの若狭カレイ、冬の味覚の若狭フグなどが有名である。昨年12月、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に「和食」の登録が決まったが、全国に先駆けて「食のまちづくり」に同市は取り組んでおり、豊富な海の幸に恵まれた若狭・小浜は、志摩・伊勢(三重県)や淡路(兵庫県)とともに御食国(みけつくに)として都の「食」を支える重要な役目を果たしている。また、伝統産業では若狭塗箸などが息づいており、参加賞としてランナーに贈られている。
前回の34回大会には、全国各地から2462人が参加した。今大会のキャッチフレーズは「新たなコースで春の若狭小浜を快走しよいう!」。今回は、前回2013年の台風18号による大雨被害の復旧で中止となったハーフが“復活”する。市中央グラウンド前をスタートし、若狭高校前にゴールする。JR小浜駅前や商店街、小浜湾を望む海岸線、菜の花が咲く北川堤防沿いなどを通り、走りながら小浜の街並みや風光明美な春の風景を楽しめる。
大会では、参加ランナー全員にオリジナルTシャツが贈られるほか、若狭塗箸がプレゼントされる。地元特産品の鯛や焼き鯖、鯖缶、夫婦箸、お漬物など豪華賞品が当たるお楽しみ抽選会もある。スタート地点横や市中央グラウンドでは地元団体によるブースが出店し、マラソンだけではなく、味覚などでも若狭小浜を感じることのできるイベントとなっている。
大会事務局は「高低差があまりないフラットなコースとなっています。市街地を抜けると、春風を感じながら、沿道からの声援を受け快走していただける大会となっています」とし、多くのランナーの参加を呼び掛けている。また、参加者の駐車場について「数に限りがあり、参加者の公共交通ご利用をお願いします」と、協力も呼び掛けている。
【表彰】
19部門 1~6位に賞状、1~10位に盾
【参加賞】
(1)記念Tシャツ
(2)小浜市特産若狭塗箸
【救護態勢】
・スタート地点(日赤奉仕団)とゴール地点(医師会)に医師が待機
・コース上では、救急車輌に看護師と日赤奉仕団が乗り込み巡回
・AEDはスタート地点付近、ゴール地点、救急車両に配備。また、救急ボランティアREMがAEDを持ってコースを巡回
【サポート】
・給水:スタート地点、ゴール地点、コース上に設置(10K折り返し手前)
【距離表示】
・1K~11Kの表示看板、あと1K~あと10Kの表示看板、3K・5K・10Kの表示看板
【高低差】
・フラットで走りやすいコース
【アピールポイント】
・スタートしてまず商店街に入り、その後目の前に広がる若狭湾を望みながら浜の風を背に走る。市街地を抜けると、春風を感じながら、沿道からの声援を受け快走できる。
【トイレ】
・スタート地点(仮設)、スタート地点付近体育館内
【駐車場】
・スタート地点周辺に5カ所と海岸埋立地の無料臨時駐車場
○市民体育館横
○若狭高校横(スタート付近)
○若狭高校横(ゴール付近)
○市文化会館周辺2カ所
○小浜日吉付近の海岸埋立地
・さらに5カ所有料市営駐車場(1時間100円程度)
○市役所横
○文化会館近く
○モスバーガー前
○JR小浜駅
【観光スポット】
◇明通寺:806年に征夷大将軍、坂上田村麻呂が国の平和と民の安穏を祈って創建したと伝えられる。創建後に火災に遭い、現在の三重塔と本堂(いずれも国宝)は13世紀に再建された。木造薬師如来座像や深沙大将立像、木造不動明王立像などが重文となっている。
◇蘇洞門(そとも):小浜市の内外海半島北側の先端にあり、奇岩や洞門が約6キロにわたって続く景勝地。長い年月をかけ花こう岩が打ち寄せる波によって削られて形成された。蘇洞門の眺めは遊覧船から楽しめ、モアイ像のような「鎌の腰」、岩肌に網の目のように亀裂が入った「網かけ岩」、男性的な力強い岩肌に流れる一条の「白糸の滝」などを見ることができる。
◇箸のふるさと館:塗箸の全国シェア80%以上を誇る小浜の産業を紹介している。館内には若狭塗箸(はし)約3000点が展示販売されており、箸の研ぎ出しなども体験できる。近年、観光スポットとして定着してきている。
◇鵜の瀬(うのせ):毎年3月2日に若狭地方に春を呼ぶ伝統神事「お水送り」の舞台。1200年余りの歴史があり、いにしえの都、奈良と若狭の深いつながりを物語る荘厳な神事が行われる。神事では、神宮寺の井戸からくみ上げられた香水を白装束の僧らが「鵜の瀬」に運び、遠敷川に注ぐ。香水は10日間かけて地下を通り、「お水取り」の舞台となる東大寺二月堂の若狭井に届くとされる。